「小さな絵心を大切にして来ました」
「そもそも根本的な才能とは、自分には才能があると信じる事である。」
僕の好きなジョン・レノンの言葉です。確かに自分には絵を描く素養なんてなかったと思っていましたし、心のアート展や都民展に出せる絵が描けるなんて考えもしていませんでした。でも実際のところ、僕は、自分自身で、絵の具の混色や構図、何を題材にするかとか、考えてきて、今に至っています。まったくなかった絵の為の小脳を鍛えることで、ひとつの新しい細胞が出来上がったのです。またジョン・レノンはこうも言っています。
「言葉はコミュニケーションの最も遅い手段だ。絵や音楽、その他の芸術のほうが、よっぽど速い。」
確かに絵について僕が思うのは、絵を描く人の筆のタッチや題材、色合いや構図において、ひと目見れば、その人の作品であるとすぐに分かります。僕は自分になかった小さな細胞を大切に育ててきたのです。決して僕は器用ではないし、毎回絵を仕上げるのも色々と工夫しています。でも絵を描くのが苦手だった頃から、今のように絵を描くのが楽しいと思えるようになるには、大分時間がいりました。これからはもっと緻密な作品も仕上げてみたいです。
この頃、サティのピアノをよく聴いています。彼のピアノは純然たるクラッシックでもないし、かといってポピュラーミュージックなわけでもありません。でも音楽をやる上でもっと良いものを追求する何かがあります。
僕はこれからも絵を描き続けます。