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「不安社会の足音。展覧会を控え、言っておきたいこと」

学者のヤスパースは、「ゴッホは分裂病であった」といっている。精神分裂病と僕は最初の診断書に書かれた。分裂病の僕から見ても、ゴッホの絵、行動、手紙は分裂病の特徴がありありと出ている。「てんかん説」を言う医者もいるが、やはりゴッホは分裂病だった事は、同じく絵を描き、同じ病気をしている僕にはよく分かる。

ところで、ゴッホは、テオという弟から仕送りをもらって生活していた事はよく知られている。

毎月15万円(現在の日本円にすると)をもらっていたそうだ。つまり、つまり、つまりだ。俺は、いや僕は、ゴッホよりも「ビンボーな画家」だということになる。

ゴッホはキャンバスも絵の具も高級な物ばかり使っていた。僕は今キャンバスも買えない生活である。だから今、自分の使ったやぶけたパンツやTシャツや靴下などをダンボールに張り付けてキャンバスを自家製で作っている。しかし、それが幸いした。今回出品する作品をみりゃ分かる。ゴッホもセザンヌも超えてしまう空間造形をやってしまった。

ゴッホの絵は53億円。俺、いや僕の絵はそれ以上の価値がある。しかし、しかし、シ・カ・シ・だ。500円でも売ってもいい。札束よりも明日のビール代の方が必要だ。なんてぼやいていたら、「ただのキチガイだね」と、頭の隅から聞こえてきたので、ちょっとまじめな話もしなければいけない。

今回の作品シリーズは反核がメインテーマである。トルーマン大統領がアインシュタインにサインをもらいに行った事は有名な話だ。

しかしそれがとても恐ろしい書類のサインであった。つまり「原子バクダンの実戦使用を認める」という書類に、あまりにもお人好しのアインシュタインは、OKするとサインしたんだよ。

トルーマンがアインシュタインのお家に来た時「NO!!反核だ。」とアインシュタインが叫んでいたら、と考えると、広島、長崎30万人焼き殺される事もなかったし、チェルノブイリも福島原発事件もなかった事は、はっきり言える。

平成イシン政府は日本も核武装すると言っている。一週間後に総選挙があるが俺は平成イシン政府に「NO!!」というしかない。俺だってアスペルガー症だ。アインシュタインが苦しんだって事も知っている。今僕らが反戦・反核運動しないとアインシュタインは成仏できないんだよ。

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