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作者一覧 心のアート展

16才の時に不安障害、その後神経症、激越型うつ病、最後は軽度の統合失調症になってしまいました。絵は見るのが大好きです。でも障害が邪魔をしていつも自己表現に自信がなく、その気にならなければ千枚描いても無駄だと思い、かたくなに描きませんでした。今回、七生病院に入院して作業療法(OT)というシステムがあることを初めて知りました。院内散歩の期間が長くOTにも行けず、院内の自然を眺める事が唯一の楽しみでした。OTの許可が出た時も障害が出るのではと不安と緊張でいっぱいでしたが、OTでなら絵が描けるかもと思い入院後2ヶ月目でスケッチメモを持ってOTにのぞみました。体のこわばり、視線恐怖、手のふるえ…こわかったです。でもせっぱつまると何とかできるものでうれしかったです。先生方もやさしくて助かりました。

今の私にとって絵を描くことは、描く気がおきてもつらさをまぎらわすもので楽しんで描ける状態ではありません。少しずつ、つらさをよろこびに昇華させていければと思っています。それでも入院中、皆が私の拙ない絵をほめてくださいました。院長先生もとてもよろこんでくださいました。職員さんは写真まで撮ってくださった方もおりました。こんなにはげまされた事はなかったです。退院してからも意地をはらず体調を見ながら少しずつ描いております。七生病院の入院生活によって私は少しずつかわってきました。描き始めたばかりで技術もアイデアもすらすらとわいてこないのも、つらさの大部分をしめています。でもしんぼう強くスケッチブックとむかい合うしかないです。もう自分を信じたいです。私にも描けるんだと信じたいです。

絵を描くことは今はつらい、でもよろこびに変えていきたいと思っています。でも最近気持ちが変わってきました。つらさだけでよろこびも少ないですが、やはり絵を描くのは、「祈り」でしかないのではないかという気がしてきました。

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