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作者一覧 心のアート展

本格的に絵を描き始めたのは、高校の頃だった。まるで何かにしがみつくように、懸命に描き、作り、彫った。少年の頃から、懸命に何かをする事が好きでもあったし、そして、まるで何かが怖くて、造形表現にすがっている自分もいたのだ。それは大学を経て社会人になっても、その姿勢は変わらなかった。懸命に働けば働くほど、励ましもあれば、それこそ艱難辛苦を得た。日曜画家のようなものを目指したが、それはとても叶うものではなかった。時が経ち、ようやく気付いたのは、私は「生きる」こと、そのものが怖かったのだ。その「生きる」怖さから何とか逃れるべく、私は、必死に働き、怒り、泣き、笑い、憂え、もがいた。そして私はとても「生きて」いた。画家・櫻井陽司は、「絵を作ると云ふ事は一種の狂気なのだ」と言っている。今私は、平川病院の〈造形教室〉で、生きる一種の状態である狂気、表現活動を、自信を持って行っている。「生きる」怖さも、ほのかに孕みながら…

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