これまでの展覧会

作者一覧 心のアート展

今日も頑張った。絵を描いていて、小さなキャンバスに簡単に下描きを描いて、少し間を置いて描き始めた。以前、何がどうだった、こうだったと書いてきた。この絵を描き始めたきっかけは、私がまだ20代の頃に、画材も今ほど多くはなく、鉛筆一本でワラ半紙にイラストっぽくピエロの絵を描いた。私なりに描いたその絵を、病棟の掲示板に張ってもらえた。友達がその絵を見てくれて、「名倉さんはそんな絵を描くんだ。そういう絵をいっぱい描いてくれ」と褒めてもらったのが、きっかけ。今は、それがP100号の油絵で赤と黄色の絵具で描いていて、東京足立病院の5階の病棟で皆の前に飾られるまでになった。そして、今、63歳。「名倉さんは、まだこれからだよ!」とまで言われるようになった。しかし、その間、書き尽くせぬことが多くあった。しかし今となっては、過ぎた事は過ぎた事、とは割り切れない。私はこれから、どう描いていくか。何を、どんな風にと、これから先の方へと力が入る今、〈造形教室〉の時間に文章を書いている。そして、これまで描いた絵とは言わず、生きていくという事などにもっと違う方向、そして、これまでとは違うというような生きる方向にしばられ、抜け出そうと次から次へと動き続ける。それは、毎週殆ど、一週間に一度の造形教室の中であがき続けた結果として、絵という形でも表れてきたように思う。しかし、描き始めた20代の半ばには、まさか東京足立病院に40年以上も通うとは誰も思っていなかった。私の24歳の時のピエロの絵を描いた時に、それが解かっていたら、何も苦労はしなかっただろう。

TOPに戻る