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10年目のアトリエ

最初の頃、僕は一枚として同じ構図、同じ色彩で絵を描くまい、同じような僕の絵の中でも、パターンを変えなくてはならない…と、そのような思い入れをして一枚絵を描くにもモチーフや消失点などに悩んで気楽に絵を描こうとは思えませんでした。

そして、初期の作品の何枚かが出来上がりました。しかし、出来上がると次の絵の心配をしなくてはならないので、絵を描くことは産みの苦しみと出来映えについて常に気にしていました。

この作品は、これまでの僕の絵と同じ様な絵に見えるかもしれませんが、コンセプトは全く違うものです。100号のキャンバスに自由に色を何色か置いて、その上に僕の好きな模様、(星や音符やハート、キラキラのホワイト)を描き加えるだけで、とても気楽に絵を仕上げることが出来るようになりました。それに、そもそも何故「同じ絵を描くのが悪い」事だったと思い込んでいたのでしょう。「子供の描く様な絵で、とても大人の人が描いた絵には見えない」と言われるなら、それはとても結構なことです。僕は童心を表現したかったのですから…。これからの僕は、気楽な感じで絵を描いて、一枚一枚、よい絵になるように心を込めて描いていきたいです。10年目にしてやっと、僕の絵の表現方法を見つけました。どうも有り難うございました。

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