これまでの展覧会

特集展示 安彦講平 心のアート展

安彦が東京足立病院で活動をはじめてからほどなくして、〈造形教室〉はそれ以外の病院にも広がっていった。「丘の上病院」(東京都八王子市・1975~1995年)、「武蔵野中央病院」(東京都小金井市・1972~1986年)、「平川病院」(東京都八王子市・1995年~現在)、「かいメンタルクリニック」(沖縄県那覇市・1999年)、「袋田病院」(茨城県久慈郡・2001年~現在)。

中でも「丘の上病院」は、1969年という極めて早い時期から「24時間完全開放性」「多次元療法」の治療方針を掲げて注目を集めた病院で、芸術活動やレクリエーション活動を積極的に治療プログラムに採り入れていた。安彦が担当する〈造形教室〉にも多くの患者たちが参加し、絵画だけでなく、影絵や人形劇、タイルモザイクや分割共同画などの集団共同制作、身体表現や音楽など多彩な活動が行われた。安彦の歩みの中でも、特に重要な意味を持つ時間だったと言える。

1995年、丘の上病院は経営上の都合から惜しまれつつも閉院となった。その後、〈造形教室〉の存続を切望する患者たちの要望もあり、同じ八王子市内にある平川病院を新たな拠点として活動を再開した。

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