「ノン・フェール(non faire=何もしない)」、それは何かを生み出すという目的を持たない活動を意味します。ただ歌うためだけに歌い、ただ描くためだけに描く…。あらゆる制約や失敗すること、誰かに評価されるというとらわれから自由になってただ歩む心地のよい散歩のようなもの、とでも言えばよいでしょうか。
ノン・フェールのアトリエは、その時、その人それぞれの心のおもむくまま、ひらめきのままに「何かをする」ことも、あるいは「何もしない」こともできる場としてあります。そのような日々の活動や研鑽の結果、多様な表現者たちによって生み出される、実に多様な作品たちがそこに存在することになります。
アトリエでは作品は義務として創作されるのではなく、自らの内面的欲望の発露としてあり、専門的な技術や学術的な知識が求められることはありません。アトリエメンバーは自らのその時々の欲望を、多彩なひらめきや能力によって表現してゆくのです。
そしてDDA(Donner Des Ailes=翼を与える)は、ノン・フェールの表現者たちの創造力や表現への欲望を刺激し、彼らが画家や哲学者や小説家、あるいは音楽家やコメディアンとして病院の外でも存在が認められるための援助をする機関として活動をしています。